ドバイ準備３章～ザ・パーム、ザ・ワールド、バージュ・ドバイ

特別企画！ THE WAY TO DUBAI
ドバイへの道

第３章　人類の偉大な飛躍～月からも見えるリゾート

”Houston. Tranquility Base here. Eagle has landed.”
「ヒューストン、こちら静かの海基地。鷲（わし）は舞い降りた」

1969年7月20日アポロ１１号の月着陸船イーグルが月面に降りた瞬間です。そして午後9時56分15秒（米東部標準時）、人類が史上初めて他の天体の上に立ちました。
　
”That's one small step for man, one giant leap for mankind.”
　「ひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍だ」

ニール・アームストロング船長はこの名セリフを残しましたが、自ら写真を撮ってまわったため、このミッションで写っているのはほとんどが同僚のバズ・オルドリン飛行士。

さて今回は、「月からも見える」といわれるドバイリゾートプロジェクト「ザ・パーム」を紹介します。果たしてホントに月から見えるのか？いや、それ以前に果たして人類は本当に月へ行ったのか・・・？

話は思い切りそれますが、もしアポロ計画がねつ造だったなら、17年間に渡ってルナ計画で無人探査機を送りこみ、月面探査やサンプル採取・帰還を成功させてきた旧ソ連が、いち早く見抜くのではないでしょうか。何しろ、かの国はソユーズＬ３計画で、国の威信をかけて有人月面着陸第一号を目指していました。当時、アポロ宇宙船の現在位置を正確に観測し、すべての交信記録を傍受していたそうです。後のアポロ・ソユーズ計画では技術交流もしていますね。アメリカも2015～20年には再び人類を月に送ると言ってますので、こうした論争にも意外と早く決着がつくかもしれません。

世界一！を常に目指してリゾート開発を行うドバイ。世界最大の人口島「ザ・パーム」が現在建設中です。ヤシ科の植物をpalmとかpalm treeと呼びますが、その名のとおり椰子の木の形状をイメージしており、「月からも見えるように」デザインされたそうです。「世界８不思議」という別名もあるこのパーム・アイランドには別荘やホテルにスパにショピングモール、ヨットのマリーナ、マリンパーク、コンドミニアムなどが建設され、陸からは橋で結ばれます。中でもザ・パーム・ジュベル・アリは世界最大のウォーターフロントプロジェクトである、ドバイ・ウォーターフロントといわれる巨大な人工島に隣接して造られます。


ザ・パーム・ジュメイラ

ザ・パーム・ジュベル・アリ	ザ・パーム・デイラ

それにしてもこの地形、日本の海ならたちまち赤潮が発生しそうですが、ヤシの葉を環状に取り巻く島々は三日月をイメージしたもので、防波堤としての役目があるそうです。ところどころに切れ目を入れ、中の海水が入れ替わるようになっています。さらにザ・パーム・ジュベル・アリではこの三日月状の島の内側に、アラビア語で書かれたシェイク・モハメッド首長の詩を島にしたものが造られます。

さて、本当に「月からも見える」のでしょうか？ザ・パームを運営するpalmsales社のホームページによると、「ザ・パームのジュメイラとジュベル・アリは宇宙からnaked eye(肉眼)で見えます！」とのことです（ザ・パーム・デイラはこの中で最大ですが、まだ建設が進んでいません）。これだけ巨大で、しかも海上にあるわけだから、地球周回軌道からなら見えるでしょう。ところで2004年12月8日、中国科学院は「万里の長城を宇宙空間から肉眼で観測することはできない」と発表し、今まで「見える」としていた教科書の修正を始めたそうです。では月からはどうなのか？･･･まず、月に立って地球を眺めてみましょう。地球は月のだいたい４倍の大きさで、大気層にさえぎられない分、非常に鮮明に見えるはずです。しかし、月から地球までの距離は約38万ｋｍもあります。アラビア半島くらいは見えそうですが、やはり「肉眼」がキーワードになるのかも。

なお、「ザ・パーム」に隣接する沖合４キロには、「ザ・ワールド（下写真）」を建設中です。これまた300もの人工島を世界地図のように配置し、上空から見ると縮尺した地球のように見えるという壮大なもの。2008年に完成予定で、島ごと販売するそうなので、お金があれば買えます。もちろん使い道は自由。「日本島」は一時、アラブの富豪が買ったという噂がありましたが、まだ売れ残っているようです。


地球	ザ・ワールド

この他にも世界最大・最長規模の室内型スキー場「スキー・ドバイ」がすでに完成し、第２のスキー場「スノー・ドーム｝を建設中といいますが、アラブの人ってスキーやるのかな？また、ジュメイラビーチ沖300メートルには、世界初の水中ホテル「ハイドロポリス」を建設中。バージュ・アル・アラブが世界一高いホテル建造物なら、こちらは「世界一低い？」ホテルなのかもしれません。文字どおり海中に客室がある、まさに驚きの未来型ホテルです。「アンダーウォーター・ビュー」とでも言うのでしょうか？

さらには、世界最大のショッピングセンター「ドバイモール」や、世界最大のテーマパーク「ドバイランド」を着々と建設中。そしてきわめつけは世界一高いビル「バージュ・ドバイ(ドバイの塔)」！正確な高さは明らかにされていませんが、アラブの塔(バージュ・アル・アラブ）の２倍強、つまり地上800m以上になることでしょう。2008年に完成予定です。

〔後記〕バージュ・ドバイは、2010年1月4日に最頂部（尖塔高）828ｍ、総階数160階で堂々の世界一デビュー。正式名称は、建設時に力を借りたＵＡＥのハリファ大統領（アブダビ首長）にちなんで、バージュ・カリファ（ブルジュ・ハリーファ）と変更されました。アルマーニホテルをはじめ、各種高級マンションやオフィスが入っており、周囲には世界最大のショッピングモール「ドバイ・モール」や、世界最大の噴水、「ドバイ・ファウンテン」があります。ちなみにドバイ・モール内に造られた「ドバイ・アクエリアム」の幅32.88ｍという巨大水槽は、沖縄美ら海水族館の幅22.5ｍを大きく上回り、ギネス世界記録を達成しました。


ハイドロポリス	バージュ・ドバイ

このような壮大な国家プロジェクトを次々と手がけてきたのが、ドバイ開発のカリスマ的リーダー、シェイク・モハメッド・ビン・ラーシッド・アール・マクトゥーム首長です（His Highness H.H. Sheikh Mohammed bin Rashid Al Maktoum, UAE Vice President, Prime Minister and Ruler of Dubai）。国際競馬の好きな方ならご存知でしょうが、Ｇ１ドバイ・ワールドカップの産みの親にして、世界最大の馬主軍団「ゴドルフィン」の創設者。各種スポーツイベントや国際会議の招致をはじめ、バージュ･アル・アラブ、インターネットシティ、ドバイ国際空港の開発計画などで、独自の手腕を発揮してきました。皇太子時代から活躍していたので「シェイク・モハメッド皇太子」と紹介されている場合が多いですが、2006年1月に兄のマクトゥーム首長が逝去したことを受け、UAE副大統領・首相そしてドバイ首長に即位しています。

上写真：左からドバイ・ウォーターフロント、ザ・パーム・ジュベル・アリ、ザ・パーム・ジュメイラ、ザ・ワールドそしてザ・パーム・デイラ（衛星イメージ）。「Google Earth」でドバイの海岸線あたりを探すと、出来かけのザ・パームとザ・ワールドを見ることができる。ついでにバージュ・アル・アラブを探してみよう、ヘリポートのＨまではっきり見える（25° 8'27.16"N 55°11'10.47"E）。

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