特集! ロケ地:パラオ

 
章 パレイシア・ホテル・パラオ 前編


レイシア・ホテルに向かう車の中で、ベラウツアーのタダさんが改めて自己紹介と、運転手さんの紹介を始めました。タダさんが、「こちらが今日一日ハンドルを握るワタナベさん(写真左下)です。」と紹介すると、乗客からは大きな拍手とともに、「何でワタナベー!?・・・」という声が上がりました。パラオにはこのように日本人名を持つ人が多く、お爺ちゃん、ひいお爺ちゃんの代からその名前を受け継いでいるそうです。体格が良くて一見怖そうだけど、とてもシャイで可愛いヒトなのだとか。


◇ パレイシア・ホテル・パラオ ◇

レイシア・ホテルに到着、というか戻ってきました。ここはコロール島の繁華街地区にあたり、空港からパラオ・ロイヤル・リゾートのあるマラカル島までを結ぶ、いわゆるメインストリート沿いにあります。我々を出迎えてくれたのは、宿泊営業部長のオサダさん。パレイシア・ホテルは98年8月開業なので、今年で10周年を迎えるそうです。さっそくシースルーエレベーターに乗り込み、明るいガラス天井へとつながるアトリウムを登って行くと、自分達の泊まっている所とのギャップからでしょうか、バイザシー組から「おお~っ!」という感嘆のどよめきが起こりました。まずは、5階のロックアイランドビューの部屋に入ります。このホテルでは、5階と6階の道路側に面した部屋がロックアイランドビューで、4階以下がタウンビューとなっています。

※Address:P.O. Box 10027, Koror, Republic of Palau 96940  http://www.palasia-hotel.com 
Google Earth の座標はこちら→ 7°20'35.97"N 134°28'48.81"E

パラオ/ロックアイランドなのだ!

なお、隣同士が中扉でつながっているインターコネクティングルームが31組、62室あるので家族連れにも最適です。身体の不自由な人のための、ハンディキャップルームも3室あります。街中に建っているので、客室内のミニバーは数年前から廃止したそうで、冷蔵庫にはミネラルウォーターが4本入っているだけでがらんとしています。また、ホテルから歩いて2~3分のところには、深夜12時まで営業しているショッピングセンターがあってとても便利。オープン当時はホノルルのアウトリガー系列だったこともあって、アウトリガー時代のものがいろいろと残っています。その1つがカードキーシステムで、これはコンピュータに連動していてすべてのデータが記録されます。以前、朝食に行ったお客さんが部屋に戻ってきたところ、「ズボンに入れていた10万円がなくなっている」と申し出があり、カードキーシステムで調べたところ、留守中誰も部屋に入っていないことが証明され、お客さんの勘違いだったことが判ったそうです。


客室の壁にはモーニングコールをセットできるパネルがあり、Don't Disturb(起こさないで下さい)とMake Up The Room(清掃して下さい)の表示も室内から操作できます。オサダさんがドア近くの人に頼んでチャイムを押してもらうと、「ピンボーン♪」と鳴りました。次にDon't Disturbにセットすると、扉の外に赤い文字でDon't Disturbと表示されますが、同じようにチャイムを押しても鳴りません。これはイタズラ防止のための機能だそうです。また、通常宿泊者の客室清掃は後回しになるものですが、Make Up The Roomにしておくと、午前中に清掃を完了させくれるそうです。さて、次は5室ある60㎡のジュニアスイートへ移動します。パレイシア・ホテルは細長い半月形をしていて、スイートは建物の先端部にあるので尖った形(上5枚組写真の左下段)をしています。何となく福岡のシーホークホテルを思い出しました。


2階から6階まで計5室のジュニアスイートは60㎡の広さがあり、リビング、1ベッドルーム及びシャワールームとジャクジーつきのバスルームで構成されています。2m×2mのキングサイズのベッドがあるので、2歳とか3歳のような小さなお子様連れには特にお勧めとのこと。ホテルには、1時間6ドルのベビーシッターサービスもあり、日本人もしくは日本語のできる専門のスタッフが引き受けます。なお、通常インターコネクティングルームは3階と4階に集中していますが、ジュニアスイートの隣はすべてインターコネクティングのツインルームなので、家族で利用する場合は、非常に使い易くなっています。さて、最後はやはり5室ある、広さ63㎡のエグゼクティブスイートです。


基本的な造りはジュニアスイートとほぼ同じですが、バーカウンター(写真左下)があり、バルコニーが2つついているので、ベイ側、ロックアイランド側両方の景色を見ることができます。また、位置的に他の部屋から離れており、ほとんど隣の音も聞こえないのでハネムーナーには最適でしょう。ところで、台湾資本のパレイシアホテルですが、今年5月の遠東航空公司の破綻に伴い、台湾からのお客さんが激減したのだそうです。現在、お客さんの比率は日本が40%、隣のグアム・欧米が25%、台湾25%、韓国10%。また、パラオは世界でも有数のダイビングの名所なのでダイバーが6割くらい、残り4割のノンダイバーは日本からは夏場と年末年始に集中します。ダイバーの多くは「バジェットホテル」と称するいわゆる低予算のホテルに宿泊しますが、最近ではその多くがパレイシア・ホテルに流れてきてお客さんの数が増加しており、なかなか予約も取りづらくなっているそうです。


オサダさんがオープン当時の話をしみじみと語ってくれました。パラオのインフラ整備があまり進んでいなかったのでしょうか、「当時は停電が多くてですね、すべてが停電してしまうと客室も何もかも真っ暗で冷房も止まり、水さえ出なくなってしまいます。仕方がないから、ロビーでたいまつを燃やして灯り代わりにして、本当に大変でしたね・・・」。あ、危ねえなぁ。何だかにわかには信じ難いような話ですが、のどかな時代だったのですねえ。


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