暴れん坊将軍
13時にロビーまで迎えに来てもらい、無口な金髪チャモロ青年の運転する車で、グアム南部、ササラグアン山近傍のサザンコンフォート牧場へ行った。40分ほどかかってようやく到着した我々をまず入口で出迎えたのは、プールで涼んでいる一頭のトラ・・・。 |
オリは細い針金だし、オリの中には木が植えてあるし、天井も無いので「やる気になれば脱走できるぞ。がんばれ!」と無責任な激励を送る。ここにはミニ動物園があって、他にもライオンやクマの小さいのがいたり、アヒルや七面鳥が地べたに座っていたりしている。庭はベンチとテーブルがあって、地元の幼稚園か何かの団体が弁当を食べていたが、ここにはオフィスなどというものが見当たらない。なるほどクレジットカードが使えないわけだ。馬小屋にはいろいろな動物の頭蓋骨が飾ってあり、牧童たちはムチをピシッと鳴らしたり、バトンをクルクル回す練習に興じている。 しばらくすると前の客が帰ってきたので、いよいよ我々が乗る番だ。海外で乗馬するのはエジプトに行ったとき以来である。あの時はメナハウス オベロイという何だか凄いホテルに泊まっていて、その近くから馬に乗ってギザのピラミッドの周りを歩いたのだ。道行く人を見下ろしながら歩くので、自分が何か偉くなったような強くなったような感じで気分がよかった。いつかは暴れん坊将軍みたいに、波打ち際を馬で疾走してみたいな。 しかし、今回の乗馬は単に平地を歩くだけでなく、かなり傾斜のある山を登るそうだから、景色も良いし、なかなかスリルがありそうだ。 |
さっそく馬に乗る。前進(手綱をゆるめて腹 を蹴る)、左右、停止の簡単な操作を教わって、直ちに出発である。ダンナ河野は牧童から「マジック・スティック」と称する物(ただの木の枝)を手渡されたが、ニョーボ河野は渡され![]() そうしている内に、先に出発して帰る途中の隊と出会った。彼らから鹿の出没情報を得たガイドのトミーは、我々にも見せてあげようと先を急ぐ。ところがダンナ河野を乗せた馬は、今度は帰り道を行く隊に合流しようと、突然方向転換を始めたのである。手綱で向きを変えようとするが、このあたりは尾根のような地形で、まわりが斜面になっているため、馬はバランスを崩し、人馬もろとも後ろ向きに転がり落ちそうになった。まあしかし4本足の動物がそう簡単に転ぶわけも無く、なんとか体勢を立て直して出発した。よ~し、キミの魂胆は大体わかった。これからはビシビシいかせてもらうぜ!ということでマジック・スティックでビシビシやるようになってからは、ようやく落伍せずに歩くようになった。 だがそれだけじゃない、時々思い出したように小走りに走るのだ。「やめてくれ~」こんな山道で走られたら怖くて半泣きである。とにかく足が痛くなるくらい、思い切り両股で締めつけていたが、手綱を引いて馬を停めることのないよう何とか頑張った。 ちなみに映画や時代劇なんかでよく甲冑を着て馬で崖を集団で駆け下りたり、弓を射たりするシーンがあるが、これがいかに大変なことかがよくわかる。代表的なものとして、後年スターウォーズの原型ともなった黒澤明の映画 隠し砦の三悪人 |
しばらく3頭で歩いていると、トミー曰く「そろそ ようやく帰り着いて馬から降り、雨宿りをしていると、トミーがタオルと良く冷えたビールをアイスボックスから出して渡してくれた。いやー大変だったけど、とても楽しかった。さっそく乾杯、これまたうまい! 少しここで休憩した後、またさっきの青年にホテルまで送ってもらい、チップを渡して別れた。この後はシャワーを浴びて洗濯をして、のんびりとくつろぐことにする。結婚式は明日なので、あさっては2人でダイビングをしようということになった。そこでパパラギダイバースというところに電話をし、予約を入れた。7:40ロビー集合だから、明日はあまり夜更かししないようにしなくては・・・。 |
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